当社は、大正4年に東京都目黒区で創業され今日に至っております、水中貴金属工業株式会社より昭和51年に営業部門が独立して開業致しました。
当社主業務である貴金属を分析・精錬する過程において、塩酸・硝酸・硫酸等の強酸、或いは苛性ソーダに代表される強アルカリが用いられます。当社では、水質汚濁・大気汚染・騒音防止、またダイオキシンの発生抑止等の環境問題に真剣に取り組み、相互理解・相互協力等において、地域社会・近隣住民とのコンセンサスを得て参りました。
さて、産業廃棄物と環境との融和を考えますと、個人個人が資源循環型社会の構築に向け、高度な知識と意識を持って取り組むことが必要不可欠であります。近年、各種製品の省資源化や長寿命化が進むなか、産業廃棄物の発生を抑制する取り組み、再生、リサイクルが一層推進されて参りました。廃棄物の適正処理や3R(リデュース・リユース・リサイクル)の促進にはまず排出事業者様の十分な認識と積極的な関与が必要です。また、その目標、実施に向け排出事業所全体、担当部門、更に現場の廃棄物担当者様の役割、管理業務を明確にして実践することが重要です。資源循環型社会を構築する為には関係事業所並びに廃棄物処理業者との連携も必要となります。
特に産業廃棄物関係では収集運搬業者から中間処理施設までの業者間に、廃棄物の流れ、最終処分場における廃棄物の処分完了までの確認作業があります。不要となって排出された廃棄物については排出事業者責任が伴います。従って、産業廃棄物処理業者との情報の共有を図る必要があります。例えば処分報告書、電子マニフェスト、施設見学会、説明会などがあります。
このように、役割や連携そして情報発信の共有等を考えますと、やはり産業廃棄物処理業者が非常に重要な位置にいると言えます。当社の化学薬品処理のノウハウは時代を超えて、産業廃棄物の処理へと変化し、今日も廃棄物の処理を行っております。排出事業者の皆様におかれましては、廃棄物の収集運搬業者並びに処理業者を厳正に審査して、適正な業者を選択して頂きたいと願います。
代表取締役 杉本 勝輔